札幌市が出資する指定出資団体30を横並びで整理しました。数字はすべて令和6年度決算(各団体の出資団体評価シート・財政的関与・経営状況一覧)に基づきます。金額は千円を億円に換算した概数です。

⚠️ 「三セク=税金の無駄」と一括りにはできません。市の金に頼らず稼ぐ自立型から、市の委託で回る専属型、採算悪化型まで実態は大きく分かれます。本ページはその違いを数字で見えるようにするものです。生成AIが公開情報を整理した評価版で、時点により変動します。

① 市の公費関与ランキング(全30団体)

市から各団体へ流れる公費(補助+委託=関与計)の多い順。株=株式会社(本来の三セク)、公財・一財・組合=外郭団体。

団体(形態)事業市出資補助委託関与計
学校給食会(公財)学校給食8.0%091.891.8
住宅管理公社(一財)市営住宅の管理50.0%074.074.0
青少年女性活動協会(公財)児童会館・若者支援25.0%071.771.7
札幌総合情報センター(株)情報システム19.8%060.160.1
交通事業振興公社(一財)市電運行・交通25.0%4.938.143.0
スポーツ協会(一財)スポーツ振興・施設25.0%1.230.131.3
芸術文化財団(公財)芸術文化施設50.0%1.427.929.3
下水道公社(一財)下水道25.0%016.616.6
水道サービス協会(一財)水道50.0%015.915.9
公園緑化協会(公財)公園緑化25.0%012.112.1
環境事業公社(一財)廃棄物処理50.0%011.011.0
生涯学習振興財団(公財)生涯学習50.0%0.17.57.6
産業振興財団(一財)産業支援50.0%5.02.27.3
PMF組織委員会(公財)音楽祭73.1%3.603.6
札幌国際プラザ(公財)国際交流・MICE77.1%2.90.53.4
札幌ドーム(株)ドーム運営55.0%2.20.73.0
札幌振興公社(株)観光施設・藻岩山84.9%0.042.62.7
リゾート開発公社(株)スキー場・プール19.6%0.61.42.0
勤労者職業福祉センター(一財)勤労者福祉75.0%0.801.8*
防災協会(公財)防災25.0%01.01.0
職員福利厚生会(一財)職員福利10.0%0.900.9
森林組合(組合)森林34.6%00.40.4
札幌丘珠空港ビル(株)空港ビル26.1%0.150.030.2
北海道熱供給公社(株)熱供給19.8%0.0700.1
中小企業共済センター(公財)共済・退職金25.0%000
札幌都市開発公社(株)地下街23.7%000
札幌花き地方卸売市場(株)花き市場50.2%000
産業流通振興協会(一財)見本市・アクセス札幌60.0%000
エネルギー供給公社(株)熱供給36.0%000
札幌副都心開発公社(株)新さっぽろ開発34.5%000

単位:億円。*勤労者福祉は貸付金1.0億を含む。太字=株式会社(三セク10社)。公費関与の上位はほぼ外郭団体(委託・指定管理の受け皿)で、株式会社ではSNET(60.1億)だけが突出。地下街・新さっぽろ・花き・熱供給の株4社は関与ゼロ=自力で回っています。

② 株式会社型 三セク10社の決算(令和6年度)

団体事業市出資売上/経常純利益市依存
札幌総合情報センター基幹系・情報システム19.8%56.1億+1.4億委託60億/97%
副都心開発公社新さっぽろ34.5%91.8億+4.0億自立
エネルギー供給公社地域熱供給36.0%57.7億赤字自立
北海道熱供給公社地域熱供給19.8%42.7億+0.05億低
花き地方卸売市場花き卸売市場50.2%33.6億+0.1億自立
札幌ドームドーム運営55.0%18.9億+0.4億補助2.2億
札幌振興公社観光施設(藻岩山等)84.9%18.1億+0.5億委託2.6億
リゾート開発公社国際スキー場・プール19.6%7.7億+3.3億委託1.4億
札幌丘珠空港ビル空港ターミナル26.1%3.3億+0.2億低
札幌都市開発公社地下街(オーロラタウン等)23.7%賃料20.9億+1.7億自立

SNETと札幌ドームは、それぞれ別途の詳細調査があります(随意契約・黒字化のカラクリ等)。ここでは横並びの比較のみ。

③ 株式会社10社の株主構成(市出資の高い順)

各社の「主な出資者」と出資比率(令和7年度 評価シート)。市の出資はで表示。「主な出資者」は上位のみ記載の場合があり、合計が100%にならないことがあります。

株主構成から見えること:日本政策投資銀行が6社に出資=政策金融が三セク共通のスポンサー。業種特性が株主に反映(丘珠=ANA/リゾート=JTB/熱供給=北ガス/花き=花き業界)。北海道熱供給だけ市は少数株主(筆頭は北ガス)。SNETは自己株式50.7%の特異構造で、除けば実質筆頭は札幌市。

④ 4類型で見分ける

解釈と論点

事実:株式会社型10社は、自立黒字(新さっぽろ・地下街)から市依存97%(SNET)、赤字(熱供給)まで実態が大きく分散する。公費関与の上位はむしろ外郭団体(給食・市営住宅・児童会館・市電)で、委託・指定管理の受け皿になっている。

解釈:「三セク=税金の無駄」という一括りは実態に合わない。稼ぐ三セクは残す・活かす、市依存型は競争と委託の妥当性を検証、赤字型は再建・広域化と、一律ではなく類型別の処方が要る。

提案(トレードオフ併記):①自立型は配当・資産の市還元を明確化 ②依存型は随意契約・委託の第三者検証と民間開放 ③採算悪化型は料金・設備更新・広域化の再設計。ただし観光・インフラ・拠点性という公共的価値を損なわない範囲で。

出典

金額は千円を億円に換算した概数です。「主な出資者」は上位のみ記載の場合があり、合計が100%にならないことがあります。時点により変動します。